ティーアンドエスの「和解提案させていただきます」の時効援用成功事例

解決事例①【ナイス → クリバース → ティーアンドエス】

相談内容

埼玉県にお住まいのご本人様からティーアンドエスの「和解提案させていただきます」が届いたとご相談がありました。

２０年以上前にナイスから借り入れをした借金の請求でした。

ご本人の記憶では、２０年以上は支払いも連絡もしていないということです。

時効の援用をしたいが、自分では手続きできないということで当事務所にご連絡を頂きました。

以下のページで、ティーアンドエスの対処法を紹介しているので参考にしてください。

解決方法

ティーアンドエスからご本人様に届いた「和解提案させていただきます」を確認したところ、請求内容は以下のとおりでした。

平成１３年にナイスと契約をしたものの、平成１５年から返済ができなくなり、その後はクリバースからティーアンドエスへと債権が譲渡されていたことがわかりました。

支払いができなくなった時期は「弁済期」で確認することができます。

債権譲渡された日付は不明でしたが、たとえ５年以内であっても時効の成否には影響ありません。

ご本人曰く、５年以内に支払いをしたり、ティーアンドエスと電話で話をしたり、１０年以内に裁判所から訴状が届いた覚えはないということでした。

よって、今回は時効援用できるケースであると判断しました。

そこで、当事務所が内容証明郵便でティーアンドエスに対して時効援用をおこないました。

すると、その後はティーアンドエスからの請求が止まり、訪問されたり、裁判を起こされずに済みました。

これにより、元金の５倍以上まで膨れ上がった損害金を含む８２万円の借金を時効援用によって消滅させることに成功しました。

内容証明作成サービスであれば、ご自宅にいながら簡単迅速に時効援用のお申し込みができるので、まずは電話、ＬＩＮＥ、メールによる無料相談をご利用ください。

注意するポイント

株式会社ティーアンドエスは、東京都の貸金業者ですが債権回収会社（サービサー）ではありません。

すでに時効期間を大幅に経過している不良債権を直接譲り受けて請求してくるのが特徴です。

ティーアンドエスから借り入れをした覚えがなくても、請求書に記載されている「原契約会社」「譲渡人」の会社名を確認して、借り入れをした覚えがあるか思い出してください。

ティーアンドエスからの請求はいわゆる架空請求、詐欺ではありませんので、基本的に一度請求書が届いたら放置していても請求が止まることはありません。

よって、ティーアンドエスから督促を受けた場合は、すみやかに時効の援用をおこなってください。

時効の援用方法に決まりはありませんが、電話をかけるのは絶対にＮＧです。

今回のようにティーアンドエスから以下のような記載がされた和解提案が届くことがありますが、絶対に応じないでください。

前略、先日貴殿の借財である下記債権の支払の件について伺わせていただき「不在通知」を置いてきましたが、何等ご返答無く、困惑しております。

弊社は、お客様とお話合いの上、和解（示談）したいと思っております。

尚、下記Ａ案をご承諾の場合は、お振込みを以て解決とさせていただきます。

弊社といたしましては、解決に至るまで連絡・通知・訪問せざるを得ません

そこでまずは弊社からの和解（示談）提案させていただきます。

ご相談連絡先　0120-529-300

【和解案】

Ａ案　○○円を一括払いする

Ｂ案　初回金○○円を支払う　残金○○円を分割払い　合計○○円

Ｃ案　お客様の状況に応じた分割金をご提案します

上記和解提案のの有効期限　令和６年○月○日まで

Ａ案では遅延損害金を一部カットした上での一括返済の和解案です。

Ｂ案では元金プラスαを頭金として支払えば、残金を一部カットしたうえでの分割返済の和解案です。

ただし、時効援用が成立した場合は損害金のみならず、元金についても一切支払う必要がなくなります。

よって、安易にティーアンドエスに電話をかけないようにしてください。

もし、以下のような対応を取ってしまうと債務承認となって時効が更新するのでご注意ください。

ティーアンドエスの請求を放置していると自宅訪問してきたり、裁判を起こしてくることがあります。

訪問された際に不在だとポストに「不在通知」が投函されていることがありますが、折り返しの電話はかけないようにしてください。

裁判を起こされた場合は訴状が特別送達で届きます。

この段階でご相談頂ければ、時効援用で解決可能です。

これに対して、裁判所から訴状が届いたにもかかわらず、第１回口頭弁論期日に出頭せず、かつ、答弁書を提出しなかった場合は欠席判決となり、ティーアンドエスの請求が認められてしまいます。

そうなると時効が判決確定から１０年更新されるだけでなく、ティーアンドエスは債務名義に基づいて強制執行できるようになります。

強制執行をされることでも時効は更新するので、債務名義から１０年以上経過しても、１０年以内に差し押さえを受けている場合は時効になりません。

ティーアンドエスは貸金業者なので、ＪＩＣＣという信用情報機関に加盟しています。

そのため、ティーアンドエスから請求を受けた場合は、ＪＩＣＣにブラックリストが登録されている可能性があります。

時効援用をおこなわずに完済した場合はブラックリストが抹消されるまで５年かかります。

これに対して、時効が成立した場合は１～２か月でブラックリストが抹消されます。

よって、信用情報の早期回復という点からも完済するより時効援用をした方がよいといえます。

消滅時効の適用があることに気づかずに、支払いに応じてしまったり、裁判を放置して判決を取られてしまった場合は時効援用はできません。

その場合は支払い義務があるので、返済できる場合はティーアンドエスと分割返済の和解交渉をおこなうことになります。

ご自分で交渉する自信がない場合は司法書士に代理交渉をお願いすることができ、これを任意整理といいます。

任意整理では和解成立後の返済に利息は付与せず、返済期間は３～５年になることが一般的です。

ただし、ティーアンドエスの場合、１０年以上滞納しているようなケースがほとんどなので、遅延損害金を含めると数百万円になっていることが珍しくありません。

時効援用もできないとなると任意整理をおこなうにも金額が大きくなりすぎて返済の目処が立たない場合があります。

そういった場合は最後の手段として自己破産も検討する必要があります。

時効援用ができない場合にどういった手続きがベストであるかは、その方の負債状況や経済状況を踏まえて総合的に判断する必要があります。

お問い合わせ

当事務所はティーアンドエスの時効援用実績が豊富にあるので、ご自分で対応できない場合はお気軽にご相談ください。

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